リバネスでは2001年の創業以来、一貫して研究を志す若手人材の育成を続けてきました。
「科学技術の発展を支え豊かな社会を実現する研究者」を育て社会に排出する。
その想いをかたちにしたのが、研究助成制度「リバネス研究費」です。

助成対象:自分の研究に熱い思いを持っている学部生・大学院生〜40歳以下の若手研究者
用途:採択者の希望に応じて自由に活用できます

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クボタ イノベーションセンター賞

研究者と共に農業を革新し、農業者へ新たな価値を提供する
(株式会社クボタ)

クボタは農機メーカーとして日本の農業、ひいては世界の農業に貢献してきた。 近年の急激な技術革新のなかで、農業への技術適応や農業者のニーズに迅速に対応していくため、先進技術の取り込みを積極的に進めていくべく、2019年6月にイノベーションセンターを設置した。
今後、本センターで研究者と連携していきたい取り組みについてお話を聞いた。

クボタ

(写真向かって、左から)グローバル統括部ビジネスインキュベーション室企画第一グループ 京村 美沙子氏、グローバル統括部ビジネスインキュベーション室企画第一グループ長 本田 充氏、グローバル統括部長 滝川 英雄氏、グローバル統括部ビジネスインキュベーション室長 辻村 克志氏

イノベーションセンターが拓く 外部連携

クボタは、1890年の創業以来、当時流行していた伝染病から人々を守るための水道管の国産化や、戦後の深刻な食料不足に対応するための国産初の畑作トラクタの製品化を行うなど、社会課題の解決を図ってきた。現在でも農機、建機、エンジン等の機械事業分野や水処理等の水環境事業分野で研究開発を進め、国内外に製品を提供している。

近年、機械事業では中国やインドといった新興国のメーカーも急速に成長し、競争が激しくなっている。さらに、情報通信技術等が発展し、多様な技術を組み合わせた開発も求められるようになってきた。社内の技術者のみで製品開発を進めていては、環境の変化のスピードについていけないことが目に見えてきた。これら背景から、積極的に外部リソースを活用し、ICTやAIなどの様々な技術を取り込むべく2019年6月にイノベーションセンターが設立された。

農業の課題解決をベンチャーや大学と目指す

本センターでは、既存事業部の枠にとらわれず、社外パートナーへの出資や共同研究を通じてオープンイノベーションの推進を図りたいという。「ものづくりを130年程続けてきたなかで、製品開発プロセスが保守的になっている部分がある」と滝川氏。社内の発想では生み出せないようなアイデアや技術を、ベンチャーや大学から取り入れ、社内の技術者と共に製品やサービスへの活用を狙うのが本センターの役割だ。大学の技術、ベンチャーの製品・サービスのフェーズよって、短期的なものだけでなく長期的な視点からも事業化を推進していきたいと話す。国内では農業従事者の減少・高齢化が進んでいるが、グローバルに目を向ければ人口増加に伴う食料増産が求められている。クボタが外部連携によって目指すのは、これら諸問題を解決し、農業全体を支えるためのフードバリューチェーン全体におけるソリューションの提供だ。

既存製品領域の枠を越えた事業展開

このような国内外の社会課題の解決に向けて、2つの方向性でアプローチを進めている。ひとつめはフードバリューチェーン形成につながる取り組みだ。これまでは、田植えや稲刈りといった農作業の機械化を進めることで価値を提供してきたが、調達、加工や流通、販売といったフードバリューチェーン全体を見渡して農業者に価値を提供できないかを考えていきたい。そして、もうひとつは農作業自身の革新だ。例えば複数の作業をカバーする機械や、様々な作物に対応できる機械の投入である。これまでもクボタは、農業従事者の省力化・軽労化につながる農機を提供してきた。しかし、野菜や果樹栽培における中間管理作業等はまだ手作業に依存する部分が多く、機械化されていたとしてもそれぞれ作業に特化した専門機械が多いのが現状だ。センシングや制御、ロボティクス技術の発達によって、1台で多様な作物、多様な作業をまかなう機械を開発することで効率化に貢献できないかと考えている。

農業の革新につながる研究を求む

「農機メーカーですが、機械を売るだけでなく、農業の価値向上に貢献する会社という視点で考えてもらいたい」と滝川氏。クボタイノベーションセンター賞へ申請を考えている研究者には、クボタだからトラクタ、コンバインという視点で考える必要はないという。フードバリューチェーンや農業の様々な課題へのソリューションに資するものであれば、研究テーマはハードウェアでもソフトウェアでも構わないそうだ。クボタは、農機などを通じて日本全国、世界でもネットワークがあり、地域特有の課題解決に関するものにも興味があるという。広い視野で、農業や農業者に技術や価値を提供するための研究テーマを考えてきて欲しいと期待している。申請してきた研究者や研究室とともに長期的な視点で共同研究を進めていきたいと滝川氏は話してくれた。 (文・宮内 陽介)


日本ハム賞

持続可能な食料生産と、 食による心身の健康を提供し続ける
(日本ハム株式会社)

ニッポンハムグループは現在、日本国内で販売される食肉の1/5を提供し、さらに水産物や養殖事業、チーズやヨーグルトなど乳製品までも手掛ける、タンパク質供給におけるトップメーカーだ。 食料生産だけでなく消費者を取り巻く環境も目まぐるしく変化する中で、将来にわたって“食べる喜び”を届け続けるため、飽くなき技術革新に挑んでいる。

日本ハム

(写真向かって、左から)中央研究所次長 大石 泰之氏、ライフスタイル研究所室長 工藤 和幸氏、中央研究所所長 村上 博氏、中央研究所主任研究員 長谷川 隆則氏

食とスポーツであらゆる人々の健康を

日本ハムの創業者である大社義規氏は、昭和48年にプロ野球球団 日本ハムファイターズ(現 北海道日本ハムファイターズ)を設立した際「食とスポーツで社会に貢献する」と宣言した。現在も創業者の精神を受け継ぎ、“食とスポーツで心と体の元気を応援”することをCSRの重要課題のひとつと位置づけ、活動を行う。例えば、北海道日本ハムファイターズ(野球)、セレッソ大阪アカデミー(サッカー)の選手に長年行っている栄養指導の内容を、食育イベントや書籍出版などを通して広く様々な層にも発信しているという。他にも、楽しくスポーツができる場を提供するため、ボーリング大会やマラソン大会への協賛、少年野球やサッカー大会の企画も手掛ける。適度な運動は、体力向上はもちろん、認知能力やメンタルヘルスにも良い影響を与えることが報告されている。食とスポーツの啓蒙活動や、機会を提供することで、子供から高齢者まで心身の健康を支えたいという想いがあるのだ。

現代の食生活にまつわる多様な課題解決に挑む

体づくりと食は切っても切れない関係の中、現代の我々が抱える課題はライフステージによって実に多様だ。例えば、子供の体づくりに重要な朝食の欠食率は増加しており、約15%の小学生に毎日食べる習慣がない。若年女性の痩せすぎも深刻で、2017年の国民健康・栄養調査によれば20歳代女性の約20%がBMI18.5未満のやせ(低体重)で、一方で、20歳以上の男性では約30%以上がBMI25以上の肥満となっている。中年期の生活習慣病の予防・改善のためにはバランスの良い食事と運動の習慣が重要である。しかし実社会では、65歳以上の16%はBMI20以下の低栄養にあり、特に75歳以上の高齢者では体重や筋肉量の低下に伴う低栄養等のフレイル(加齢に伴う虚弱な状態)への対策が課題とされている。 良質なタンパク質の提供、ライフステージにあわせた栄養学研究、スポーツ機会の提供などからこれら課題に挑む当グループ。これまでに、食肉に豊富に含まれるアミノ酸結合体(ジペプチド)が疲労感低減や脳機能低下抑制に効果があることを研究で明らかにし、サプリメントとして販売もしている。「特定の栄養成分の機能を見出すだけでなく、年代ごとの最適な食事バランスや食事量など栄養学の視点からも、健康づくりにつながる研究をしていきたい」。特に、平均寿命と健康寿命に約10年の開きがある日本において、身体機能の維持・向上による健康寿命の延長は喫緊の課題と捉えている。

安定的で持続可能なタンパク質供給を

昨年9月に実施したリバネス研究費日本ハム賞では、将来的な食料危機を見据えて昆虫食を研究するNPO法人食用昆虫科学研究会 佐伯真二郎氏を採択した。 2050年に現在の約2倍のタンパク質が必要になると言われる中、社会や環境と共存し安定的で持続可能なタンパク質供給の仕組みをつくることは当グループの使命のひとつでもある。昨年からは、AI・IoTで豚の健康や発情兆候を判定する“スマート養豚プロジェクト”を開始。養豚場へ設置した各種センサーから豚舎の状況をリアルタイムに把握し、飼育状況を自動判断する人工知能開発を進める。畜産業界が直面する人手不足に対し、生産性の向上と、労働者の負荷軽減、少人数での効率的な飼育を目指している。将来にわたって人々の健康を守りたいと思ったとき、食料生産の安定化は欠かせない観点だ。

未来につながる仕組みづくりを研究者と共に

持続可能な食料生産と将来世代の食べる喜びを実現しようと、中期経営計画に“未来につなげる仕組みづくり”を掲げる当グループ。「畜産や水産などの生産技術にまつわる研究はもちろんのこと、心身の健康づくりに関する研究もぜひ寄せてほしい」。単なる食料提供ではなく、その先にある人々の健康を見据えているのだ。食に関する“生産”から“消費”までの幅広い領域で課題を共有し、長期的な視点で未来を共に拓く研究者との出会いを楽しみにしている。人と環境の未来につながる、食に関する多様な応募を期待したい。(文・金子 亜紀江)

現在募集中の第46回リバネス研究費
◉クボタ イノベーションセンター賞

募集分野:
農業の改革に繋がる全ての研究
農作業の省力化や精密化に限らず、農作物の加工、流通、販売も含めたフードバリューチェーンの革新、持続性向上に繋がる幅広い研究テーマを募集します。

採択件数:若干名
助成内容:研究費50万円
申請締切
2019年10月31日(木)24時まで

クボタはトラクタ、コンバイン、田植え機等の販売・サービスを通じて人々の食を支える農業の効率化・軽労化への貢献に取り組んできました。国内では農業従事者の減少・高齢化が進んでおり、ますますそれらの重要性が増しています。また、世界の人口増加に伴う食料増産ニーズは避けられないグローバルな課題です。これらの社会課題を解決するためには、AI、IoT、ロボット等の要素技術の発展、実用化は不可欠となっています。クボタは、熟練作業者の経験に頼った伝統的なスタイルから、収集・蓄積したデータの分析や自動機等を活用した効率的で省人化された農業への変革を進めています。さらなる変革の加速に向けた、独創的な研究や先進的な研究を幅広く募集します。

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◉日本ハム賞

募集分野:
人と環境の未来を創る、食に関するあらゆる研究
革新的な食料生産・タンパク質生産/次世代型の農業・畜産・水産/食品加工・調理の新技術/食とスポーツによる 健康増進/年代や体調に合わせた栄養/持続可能な食料生産を支える環境技術など、生産から消費の提案まで 幅広い分野からの申請を募集します。

採択件数:若干名
助成内容:研究費50万円
申請締切:2019年10月31日(水)24時まで

“健康な体づくり”と“食”は切っても切れない関係です。ニッポンハムグループでは、食肉や水産物、乳製品など、特にタンパク質を中心とした食品を生産し、お客様にお届けしています。一方で、野球やサッカーなどのスポーツチームの運営に参画し、食と運動を連動させて人々の健康づくりを目指してきました。本研究費は、持続可能な食料生産から人々の健康づくりに至るまで広い分野で、食の未来を共に考え創造していくために設置しました。

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◉エネルギー・エコシステム賞

募集分野:
低炭素社会を実現させるあらゆる研究
採択件数:若干名
助成内容:研究費50万円
申請締切:2019年10月31日(水)24時まで

持続可能な社会を構築するにあたり、エネルギーの問題は避けては通れません。低炭素社会は、太陽光や風力などの自然環境を生かしたエネルギー生産、水素や蓄電池などによる貯蔵、スマートグリットなどによる送電など、様々な分野で技術開発が進み連携することで初めて実現します。

本研究費では、エネルギーの生産、貯蔵、利用に関連する研究を幅広く募集します。例えば、材料、建築、モビリティなどの分野からの応募も歓迎です。本申請を通じてみなさまと、未来の持続可能なエネルギーエコシステムの構築につながる実証研究を生み出していきたく考えております。なお、12月には、エネルギーに関連した実証試験の種を生み出すことを目指し「超異分野学会富谷フォーラム」を宮城県にて実施します。本フォーラムでのポスター発表もお待ちしております。

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リバネス研究費

LNest Grant

リバネスでは2001年の創業以来、一貫して研究を志す若手人材の育成を続けてきました。「科学技術の発展を支え豊かな社会を実現する研究者」を育て社会に排出する。その想いをかたちにしたのが、研究助成制度「リバネス研究費」です。
助成対象:自分の研究に熱い思いを持っている学部生・大学院生〜40歳以下の若手研究者
用途:採択者の希望に応じて自由に活用できます

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リバネス研究費

株式会社リバネス

Leave a Nest Co., Ltd.

2002年6月設立。資本金6000万円、社員数56名(2016年5月現在)、15名の理工系大学院生が集まって設立された日本初の科学教育ベンチャー。
社員すべて理系の修士・博士号取得者で構成されている。専門知識を持つ人材の育成を通じて、科学技術と社会をつなぐ事業を展開。企業の新規事業開発コンサル業務などを行っている。

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株式会社リバネス