研究課題情報

研究課題番号

日本の研究.com 研究課題ID 日本の研究.com : 918245

厚生労働科学研究費補助金 : 16ck0106073h0003

研究期間 2014年度 ~ 2016年度
(平成26年度 ~ 平成28年度)
事業区分
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研究費情報

年度 年度総額
2014 約 30,000,000 円
2015 35,006,000 円
2016 31,506,000 円
総額
約 96,512,000 円

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骨髄異形成症候群(MDS)は、高齢者に高頻度に認められ、有効な治療が確立されていない代表的ながんである。本研究では、この代表的な高齢者のがんにおけるクローン進化の遺伝学的理解に基づく、新規バイオマーカー・治療標的分子の同定とこれを用いた早期診断・予防技術・治療層別化技術の開発を行った。
主な研究成果は以下の 2 点である。
1MDS における時間的クローン進化の解明
京都大学 大学院医学研究科・腫瘍生物学 小川誠司教授は、次世代シーケンス技術を用い、時系列で複数回の解析を行うことによって、MDS におけるクローン進化を解明した。その結果に基づき、新規バイオマーカーおよび治療標的分子を検索し診断および予後に関する解析を行った。さらに、金沢大学医薬保健研究域医学系細胞移植学・血液学 中尾眞二教授は、高頻度に MDS へ進展する前 MDS 状態である再生不良性貧血におけるクローン性造血から MDS へ進展するクローン進化を、次世代シーケンス技術を用いて解明した。続いて、筑波大学医学医療系血液内科 坂田麻実子准教授は、MDS における加齢に伴う造血細胞の変化を、ゲノム異常のみならず遺伝子発現異常に注目して解析し、MDS におけるクローン進化をゲノムとエピゲノムの異常の組み合わせから解明した。特に、メチル基をヒドロキシメチル化する TET 酵素群に注目して解析し、クローン進化の新たなメカニズムを明らかにした。
MDS におけるクローン進化の遺伝学的理解に基づく、新規バイオマーカー・治療標的分子の同定とこれを用いた早期診断・予防技術・治療層別化技術の開発に関しては、京都大学の小川教授が国際共同研究により、数百例の MDS 症例の全エクソンシーケンス解析により体細胞変異ならびに胚細胞変異よりバイオマーカーを抽出した。続いて数千例の MDS 症例においシーケンス結果を解析することにより、白血病進展を診断する技術開発を行った。この成果を Nature Genetics 誌に報告し(牧島、小川ら NatureGenetics 2017)、予想以上の成果が得られた。プレスリリースを行い機関誌に取り上げられている。
京都大学・AMED・東京大学医科学研究所
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/161220_1.html
http://www.amed.go.jp/news/release_20161220-01.html
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/research/papers/_2.php
アメリカ血液学会機関誌【ASH clinical news】・【The Hematologist】・ライフサイエンスレビュー
https://www.ashclinicalnews.org/news/literature-scan/investigating-clonal-dynamics-of-different-mu
tations-in-myelodysplastic-syndromes/
http://www.hematology.org/Thehematologist/Diffusion/7096.aspx
http://first.lifesciencedb.jp/archives/15045
2MDS における空間的多様性の解明に基づく至適な検体採取法の開発
長崎大学原爆後障害医療研究所・血液内科学 宮﨑泰司教授は、MDS 関連疾患である急性骨髄性白血病(AML)治療後に寛解に至り、その 2 年後に骨髄増殖性腫瘍(MPN)を発症した症例について、エクソームシーケンス、ターゲットシーケンスを用いて、造血細胞の空間的クローン構成を詳細に検討した。さらには、東京医科大学・血液内科学 大屋敷一馬教授は、MDS において、骨髄における微小環境を検討し、MDS 細胞と間質細胞の相互作用におけるシグナル伝達を明らかにすることによって、MDS における、空間的多様性を明らかにした。特に、間質細胞のエクソソームに内包された液性因子が MDS の発症に関与することを証明した。